2019.09.17

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国際教養人育成に向けた英語教育 -新生私学でのTOEFL Junior® Speaking導入

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教育改革が進む中、私立学校の動きは早い。校名変更や共学化、中高一貫化、基本コンセプトの変更等々、根本的な改革に乗り出している。そんな大改革を行った伝統私学の一つが、今回訪問した武蔵野大学附属千代田高等学院である。

 

国際教養人を育てる多様なコース

教育改革が進む中、私立学校の動きは早い。校名変更や共学化、中高一貫化、基本コンセプトの変更等々、根本的な改革に乗り出している。そんな大改革を行った伝統私学の一つが、今回訪問した武蔵野大学附属千代田高等学院である。前進は千代田女学園、伝統的な女子校として有名であった。昨年、創立130年を迎えるにあたって、荒木貴之校長の下、新たに国際教養人育成をコンセプトに据え、共学化し、校名も改めた。

同校は、元々は仏教・浄土真宗の教えを建学の精神として創設された。「叡知・温情・真実・健康・謙虚」という5つの「学園のこころ」のもと、宗教教育と国際理解教育を柱に多くの卒業生を輩出してきた。

そうした元々の精神が今回の改革にも引き継がれ、「国際教養人育成」というコンセプトを打ち出すことにつながっている。改革の象徴とも言えるのが、IB(国際バカロレア)の認定校となったことだ。一気にグローバル人材育成という印象が高まった。このIBコースをはじめとして新たに5つのコースも設けられたが、いずれも今後の社会を見通して、グローバル化はもちろん最新のSTEM教育なども視野に入れながら、新たな教育活動を展開する。

 

国際教養人育成の核となる英語教育

国際教養人育成の核となるのが、やはり英語教育である。IBコースではもちろんオールイングリッシュ(日本語DPのため一部は日本語で展開)、他のコースの普段の英語の授業でも極力英語を使うことを求めるようにしているという。入試広報部長であり英語教諭の渡部隆巳先生は、「普段からとにかく英語を使う。逆に英語を使うならほかのことは大目に見る、ぐらいに考えています」と話す。

そうした「生きた英語」に重点を置く同校で採用している英語テストがTOEFL®である。TOEFL Primary® Step 1・Step 2(CEFR A1未満~B1レベルの英語運用能力を測るTOEFL®ファミリーのファーストステップ)、TOEFL Junior® Standard(A2~B2レベルの英語運用能力を測るTOEFL®ファミリー中級段階のテスト)を導入して、約3年ぐらいが経つという。導入理由としては、「世界的なレベルのものを使いたい」という考えがあったという。

当初は英語が得意な生徒中心でスタートしたが、あっという間に学校全体に広まり、多くの生徒が受けるようになった。「とにかくやってみよう、という生徒が増えた」という渡部先生。やや難易度が高いテストと言えるだろうが、チャレンジする価値は十分にあるし、チャレンジすることで着実にレベルアップしているという。

 

CBTによるスピーキングテスト

取材当日は、ちょうどTOEFL Junior® のCBT(Computer Based Testing)によるスピーキングテストのトライアル実施日だった。日本ではCBTによるスピーキングテストは珍しかったが、最近では他のテストも含め、少しずつ目にするようになってきた。

TOEFL Junior® Speakingではパソコンやタブレットなどとヘッドセットを利用して行う。当日は生徒約30名が、1人1台パソコンの前に座っていた。最初の15分ほどで基本情報や英語にどれだけ親しんでいるか等を選択していく。その後、音量等を確認し終わったら、いよいよテストがスタート。設問数は4問で、時間は約18分。問題内容は音読(画面上に英文が表示される)、絵の説明(画面に映し出される絵を見て英語で説明する)、聞く・話す(学校での活動や授業の様子を聞いたり、話したりする)で基本的に構成される。

渡部先生やスタッフの簡単な説明のあと、生徒は個々にパソコン画面とにらめっこしながら耳と口を動かしていく。そうして吹き込まれていく音声は、リアルタイムで本部のサーバーに送られていくそうだ。隣の席の声が気になって集中できないのではという筆者の心配も杞憂で、生徒は驚くほど集中していた。

 

スピーキングにいち早く慣れる

終了後、2人の生徒たちの話を聞くことができた。

Aさん「CBTに戸惑った半面、対人ではない分、集中しやすく最善は尽くせた。将来はAIに関わる仕事をしたいが、プログラミング言語は全て英語なので、英語はしっかり勉強したい」

Bさん「私も、対人ではなかったので気軽に話せた気がする。この先、海外大学に進学したいと思っているので、そのためにもスピーキング力を高め、外国人とコミュニケーションをとれるようになりたい」

渡部先生も「初めての試みだったが、意外なほど生徒はしっかり取り組んでいた。また、個別対応ができる点はいいと感じた」と感想を語る。

国際教養人を目指す生徒たち、それを育てる先生たち、両者の声からCBTによるTOEFL Junior® Speakingは有効であることが分かる。また、大学入試の新テスト実施も迫る中、今からスピーキングテストに慣れておくという点からも大切な機会だろう。

「今までのやり方では通用しなくなっている時代に、TOEFL®は1つの指針となっている。世界標準のテストに触れる機会をしっかり用意していきたい」と語る渡部先生。こうした先生の指導の下、真の国際人が数多く育っていくことを期待したい。