「TOEFL Junior®って聞いたことがあるけど、どんなテストなの?」
そんな保護者の疑問にお応えする形で、この記事では、中高生向け英語テスト「TOEFL Junior®」の目的・特徴・メリットを詳しく解説します。TOEFL Junior®は、世界基準で英語力を“見える化”できる診断テストとして注目されています。
【目次】
・TOEFL Junior®とは?目的・特徴・対象年齢をわかりやすく解説
・ TOEFL Junior®のテスト形式と出題内容
・ TOEFL Junior®の学習ステップ|基礎力をつける効果的な方法
・まとめ
TOEFL Junior®とは?目的・特徴・対象年齢をわかりやすく解説
TOEFL Junior® は、英語運用能力を測るTOEFL®ファミリー中級段階の診断テストです。海外の中学・高校の授業や、友達との会話など、日常生活で英語を使う場面を想定した問題が出題されます。
中高生を主な対象にデザインされ、海外の中学・高校の授業や、友達との会話などを題材に「どれだけ英語が使えるか」を測ります。結果は合否判定ではなくスコアで表され、このスコアは、国際的な評価基準であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)※と連動。またTOEFL Junior® Standardは、英語読書力を示すLexile®指数とも連動しています。
※CEFR(「ヨーロッパ言語共通参照枠」)は、欧州評議会(Council of Europe)によって2001年に「ヨーロッパの言語教育の向上のために基盤を作ること」を目標に正式に公開された言語レベルの枠組みです。
あらゆる言語を6つの段階(A1・A2・B1・B2・C1・C2)に分け、それぞれのレベルに言語機能に基づいた『Can Do Statements』によって、その言語を用いて「具体的に何ができるか」を示しています。
CEFRは語学シラバスやカリキュラムの手引きの作成、学習指導教材の編集、外国語運用能力の評価のために、透明性が高く分かりやすい包括的な基盤を提供しています。
またTOEFL Junior®は、TOEFL Primary®に比べてより発展的な内容を扱っており、英語学習がある程度進んだ学習者向けに設計されています。
TOEFL Primary®:英語学習の初級段階(CEFR A1未満~B1/SpeakingはA1未満~B2)
TOEFL Junior®:英語中級段階(CEFR A1〜B2)
両者とも年齢制限はありませんが、学習の進度に合わせて選ぶのがポイントです。
TOEFL Junior®では、「聞く(リスニング)」「読む(リーディング)」「話す(スピーキング)」「書く(ライティング)」の4技能が測定されます(※スピーキング・ライティングは別テストとなります)それぞれのセクションに共通して重要となるのが、語彙力を基盤とした総合的な英語力です。
またTOEFL Junior® Standardは、主に中高生の学習進度に適した英語力診断テストとして設計されており、
・リスニング(Listening Comprehension)
・リーディング(Reading Comprehension)
・文法・語彙(Language Form and Meaning)
の3セクションで構成されています。
TOEFL Junior® Standardのテスト形式と出題内容
TOEFL Junior®は、全126問、約115分のテストです。海外の中学・高校の授業や、友達との会話などを題材に「読む」「聞く」の2技能において「どれだけ英語が使えるか」を測ります。
会話やポスターなどの日常的なものから、自然科学や社会科学などのアカデミックな内容まで出題します。
テスト形式と出題内容
リスニング | 42問 | 40分 |
文法・語彙 | 42問 | 25分 |
リーディング | 42問 | 50分 |
トータル | 126問 | 115分 |
TOEFL Junior®の学習ステップ|基礎力をつける効果的な方法
英単語を一気に大量に暗記しようとすると、すぐに忘れてしまったり、使える語彙として定着しなかったりすることも。まずは、日常生活や学校生活で使われるような身近な単語から取り組み、慣れてきたら物語やニュースなどで出てくる基本的なアカデミック語彙へとステップアップしていきましょう。
覚えるときには、単語のイメージを絵や写真・具体的な状況と一緒に結びつけて記憶することが効果的です。音声と組み合わせたり、会話の中で使ってみたりすることで、より自然に語彙が定着します。
リスニング:まずは耳慣らしから、ゆっくり丁寧に聞き取る練習を
TOEFL Junior® Standardのリスニングは、英語のスピードがやや速く感じられるという声もあります。
まずは、ゆっくりしたスピードの英語音声を何度も聞くことから始めましょう。単語のつながり方や英文の構造に慣れることが第一歩です。
慣れてきたら、実際の問題形式や模擬問題に取り組んでみると、集中力や理解力のトレーニングになります。ポイントは、音声を聞く前に問題文と選択肢に目を通しておくこと。これにより、何に注意して聞くべきかが明確になり、より効率的に解答できます。
リスニング時には以下を意識することが大切です。
・会話の場面設定(誰が・どこで・何について話しているか)をつかむ
・論理展開のキーワード(however, although, finallyなど)に注目
・最後まで集中して聞き取る力をつける
文法・語彙とリーディング:文章全体を読み取る力を育てる
TOEFL Junior® Standardの文法・語彙とリーディングのセクションでは、単語やフレーズ単位の知識だけでなく、文全体・段落全体の意味を把握する力が求められます。
文法:文構造や品詞の知識、文法ルールに基づく正確な理解
語彙:多義語や類義語など、文脈で使い分けられる力
リーディング:文章の要点や話題、登場人物の考えを正しくつかむ力
これらを鍛えるには、毎日英語の文章を読む習慣が有効です。最初は、読みやすく興味の持てる物語や記事を選び、話題を理解しながらじっくり読む練習をしてみましょう。分からない単語があっても、前後の文脈から推測する練習をし、なるべく正確に、音読しながら読むと理解力が深まります。
スピーキング:正しい発音と自然な話し方を身につける(※スピーキングは別テスト)
TOEFL Junior® Speakingでは、英語での説明力や自然な発音、話すリズムが評価されます。英語特有の音(例:f, v, th, r)は日本語には存在しないため、まずは正しく発音するための音読練習が重要です。
・単語単位で発音練習 → 短文 → 長文へとステップアップ
・句読点や意味の切れ目で適切にポーズを入れる練習も大切
・スピーキングに必要な語彙は、「使う状況」を意識して覚える
たとえば、”delicious” という単語を「おいしい」だけで覚えるのではなく、
“That cake looks delicious!” といった例文とセットで記憶することで、より実践的な表現力が育ちます。
ライティング:英語中級学習者の「書く」力を測る(※ライティングは別テスト)
TOEFL Junior® Writingでは、海外の中学・高校の授業や、友達との会話などを題材に「書く」において「どれだけ英語が使えるか」を測ります。
メール文の作成や、英語を聞いた後の文字の書き起こしの設問もあり、中高生を主な対象として、TOEFL iBT®へ橋渡しとなるテストです。
測る力の項目としては以下のような内容になります。
・Edit(編集)
・E-mail(メール)
・Opinion(オピニオン)
・Listen-Write(聞いた後に書く)
社会的および学術的な目的で、学生が書面でコミュニケーションする能力が育ちます。
まとめ|TOEFL Junior®は英語力の“見える化”に最適
TOEFL Junior®は、子どもたちが英語で「どれだけ理解し、活用できるか」を客観的に測れる国際基準のテストです。
今の英語力がどれぐらいかを知りたいときは、TOEFL Junior®を活用して、未来につながる英語学習を始めてみましょう。
TOEFL Primary® / TOEFL Junior®は、お子さまの英語力をやさしく見える化できるテストです。 小学生・中学生・高校生の今だからこそ、未来への第一歩を踏み出してみませんか?