英語教育の目標が変わる今、リスニング力がカギに
令和6年度「英語教育実施状況調査」によると、2027年度までに中学3年生の60%以上がCEFR A1レベル、高校3年生の60%以上がCEFR A2レベルに到達するという目標が掲げられています。
これは、英語を「読む・書く」だけでなく、「聞く・話す」力を重視する流れが加速していることを意味します。
その中でも、リスニング力の強化は、英語力全体の底上げに直結する重要なポイント。学校教育だけでなく、家庭でもできる工夫を取り入れることで、子どもたちの英語力は大きく伸びていきます。
今回は、中学生が家庭でできるリスニング力の伸ばし方を中心に、TOEFL Primary®やTOEFL Junior®を通じてその成果を客観的に測る方法についてもご紹介します。
リスニング対策に悩む中学生・保護者が抱えるポイント
英語のリスニングは、定期テストや模試でも出題される重要な分野ですが、苦手意識を持つ生徒も多いのが現状です。
保護者の方からもこのようなポイントから「どうやって練習させればいいのか分からない」という声がよく聞かれます。
集中力の維持
英語のリスニングでは、短時間で音声情報を処理する集中力が求められます。
特に長文になると、途中で集中力が途切れ、聞き逃しが発生しやすくなります。
学習環境や体調などにも左右されるため、安定して集中力を維持するのは難しいという声も多く聞かれます。
聞き取りのスピード感
ネイティブの英語は話す速度が速く、音のつながりや省略が多いため、初めて聞くと「何を言っているのか分からない」と感じることがよくあります。
教科書の音声とのギャップに戸惑い、「映画や海外の動画では全く聞き取れない」という声も多く、リスニング力の伸び悩みにつながっています。
家庭での学習環境
英語のリスニング力を伸ばすには、日常的に英語音声に触れる環境が家庭にあることが重要です。
英語に苦手意識を持つ保護者が多い場合、子どもが英語に触れる機会が限られてしまうことがあります。
また、テレビやスマートフォンがあっても、英語音声に自然にアクセスできる習慣がないと、学習が一時的なものになりがちです。
リスニング力を伸ばすために必要な3つの視点
リスニング力は、単に「耳を鍛える」だけではなく、複数の力が組み合わさって伸びていきます。
以下の視点を意識することで、より効果的な学習が可能になります。
1.音の認識力を高める
英語には、日本語にはない音やリズムがあります。まずは「音を聞き分ける力」を育てることが重要です。
例えば、母音や子音の違い、語尾の音の消失などに注意を向けることで、聞き取りの精度が上がり、音の違いに敏感になることで、リスニング力は格段に向上します。
2.語彙力と文法力の土台づくり
聞き取った音を意味として理解するには、語彙力と文法力が必要です。
知らない単語が多いと、文全体の意味がつかめません。
また、文法の知識があると、文の構造を予測しながら聞くことができ、理解がスムーズになります。
3.日常的な英語音声への接触
英語の音に慣れるには、毎日少しずつでも英語音声に触れることが大切です。
映画、アニメ、ニュース、英語の歌など、興味のあるコンテンツを活用することで、自然と耳が英語に慣れていきます。
あなたはできてる? 中学生の英語リスニング力を伸ばす3つの習慣
学校だけでなく、家庭でもリスニング力を伸ばす工夫は可能です。
以下の方法3点を習慣かすることで、無理なく継続できる学習習慣が身につきます。
1.スマホ・タブレットを活用した自主トレ
スマホやタブレットを使えば、英語音声をいつでもどこでも手軽に再生できます。
YouTubeや英語学習アプリでは、スクリプト付きの動画や音声教材が豊富にあり、聞き取れなかった部分を繰り返し再生することで理解力を深めることができます。
また、自分のペースで学習できるため、毎日の習慣として取り入れやすく、継続的なリスニング力の向上につながります。
2.「ながら聞き」で耳を慣らす習慣づくり
食事中や移動中など、何かをしながら英語を聞く「ながら聞き」は、負担が少なく継続しやすい方法として、多くの家庭で取り入れられています。
最初は内容が分からなくても、繰り返し聞くことで徐々に耳が慣れ、音のパターンや言い回しが自然と身についていきます。
このような聞き方は、英語を“勉強”としてではなく、“生活の一部”として取り込む第一歩になります。
意識的に聞く時間を確保するのが難しい場合でも、日常の動作に組み込むことで、無理なく英語に触れる機会を増やすことができます。
3.週1回の「振り返りタイム」で定着を図る
週に1回、聞いた内容を振り返る時間を設けることで、学習の定着が進みます。
例えば、「今週聞いた英語で覚えた単語」「聞き取れなかったフレーズ」などをメモしておくと、次回の学習に活かせます。
例えばステップを分けた学習法は、公文式でも重視されています。
英語学習でつまずく原因のひとつは、十分なインプットがない状態で発音・書き・文法を同時に学ぼうとすること。
公文式では「聞ける」「読める」「言える」「書ける」を段階的に取り組むことで、総合的な英語力を育てることができます。
特に「聞いてわかる」「読んでわかる」力を高めることは、リスニング力の土台づくりに直結します。
TOEFL Primary® /TOEFL Junior®は“使える英語”を測るテスト
家庭でのリスニング対策を通じて、英語音声に触れる習慣が身につき始めたら、次に気になるのは「今の英語力がどれくらいなのか」ということではないでしょうか。
日々の学習の成果を客観的に確認する手段として、「実際に使える英語力」を測ることを目的とするTOEFL Primary®/TOEFL Junior®は最適です。
実際の場面での理解力や語彙運用力が問われる
テストでは、学校生活や日常会話など、実際の場面を想定した問題が出題されます。
単語の意味だけでなく、文脈の中でどう使われるかを理解する力が求められます。
これは、英語を「使う力」を育てる上で非常に重要です。
実際のコミュニケーションに近い形式で出題されるため、実践的な英語力が身につきます。
テキストベースの暗記では太刀打ちできない
教科書の例文を丸暗記するだけでは、TOEFL Primary®/TOEFL Junior®の問題には対応できません。
音声を聞いて、意味を理解し、適切に反応する力が必要です。
このような力は、将来的に英語を使って学ぶ・働く場面でも役立ちます。
テストを通じて、実践的な英語力を育てることができます。
オンライン英語との相乗効果にも期待
最近では、オンライン英語学習サービスを利用する家庭も増えています。
これらのサービスとTOEFL Primary® /TOEFL Junior®を組み合わせることで、学習の成果を客観的に測定でき、モチベーションの維持にもつながります。
また、オンライン学習では、個々のレベルに合わせた教材が提供されるため、効率的にリスニング力を伸ばすことができます。
まとめ|英語を「聞ける」力から育てて、次のステップへ
英語のリスニング力は、すぐに伸びるものではありません。
でも、毎日の小さな積み重ねが、確実に力になります。
TOEFL Primary®やTOEFL Junior®は、そんな日々の学習の成果を「見える化」してくれるテストです。
自分の英語力を客観的に知ることで、次の目標が見えてきます。
まずは「聞ける」力を育てることから始めてみませんか?
そして、週1回の振り返りや、スマホを使った自主トレなど、家庭でできる工夫を取り入れて、英語学習をもっと楽しく、もっと身近に。
英語は未来へのパスポート。TOEFL Primary® / TOEFL Junior®を通じて、その一歩を踏み出してみましょう。